九州で山に登る場合、梅雨以降の夏場の話になりますが、普段は葉の裏や腐葉土に隠れていて、雨が降った後や川の近くでは、ヤマビルが待っている。と言いますか、人間の出す二酸化炭素や振動に反応して近づいてくる。彼らは忍者のように忍び寄り、歩いている靴に噛みつき、侵入できるところを探して、登ってくる。聞くところによると1分で1メートル以上も登るので、首を噛まれることも少なくない。また、小さい奴は糸みたいに細いので、靴下の繊維の隙間に容易に入ってきて足に噛みつくこともある。山から下りて靴下脱いだらびっくり!なんてことも。彼らの厄介なところは何と言っても、冒頭「忍者のように」と比喩したが、音もなく近づき、痛みも何も感じることなく、いつの間にか吸血するところだ。そして、ヤマビルに気付いて、指で取ったり、振り落としたりするのだが、この後がまた厄介。血がだらだらと止まらないのだ。彼らはヒルジンという吸血するために血を固めない物質を出しているので、血が止まらなくなる。血が止まりやっと傷が塞がったと思えば、これがまた痒い! 本当に厄介な奴らです。さらに、雌雄同体の奴らは吸血で養分を蓄えたら、卵を産んで繁殖する。ここまで凄いと感動すら覚えます。後に犠牲者を出さないためにも振り落としたヤマビルさんはしっかり駆除すべし。
噛まれたら、ヒルジンを吸い出すために、ポイズンリムーバーなどで吸い出すことが大事です。その前に噛まれないことが大事です。薄めた塩水をスプレーで足元や下半身に振っておくとよいそうです。「ヒル下がりのジョニー」というユニークな名前の忌避剤も販売されています。トレイルラン、登山のお供にどうぞ。
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